貸宅地の場合の評価の仕方を教えてください。

 

一般的に、宅地の上に存在する権利が目的である宅地のことを貸宅地と言います。このような宅地の価額は、宅地の権利の種類によって以下のように評価されることとなります。

(1) 借地権が目的である宅地:建物の所有が目的である土地の賃借権や地上権のことを借地権といい、以下の計算式で算出した金額で評価されます。

自用地としての価額‐自用地としての価額X借地権の割合
*借地権の取引の慣行のないとされている地域の借地権が目的である宅地の場合は、上記の計算式の借地権の割合を2割として算出します。

(2)定期借地権が目的である宅地:定期借地権は、借地借家法第22条~第25条の定めによる借地権のことです。このような宅地は、対象宅地の使用地としての価額から、定期借地権などの価額を控除した残額で評価することになります。ただし、残額が以下の計算式で算出された金額を超える場合は、その計算式で出された金額を、宅地の評価額とすることになります。

自用地としての価額‐自用地としての価額X定期着地権などの残存期間に対する割合
*定期着地権などの残存期間に対する割合:5年以下の場合は5%、5年~10年の場合は10%、10年~15年の場合は15%、15年以上のものは20%となります。

・定期借地権などの中で一般定期借地権の目的とする宅地に関しては、課税上弊害がなかったら、一般定期借地権の目的とする宅地の評価方法で評価されます。
・定期借地権などの中の一時使用を目的とする借地権が目的である宅地に関しては、その一時使用目的の借地権が、雑種地の賃借権と同様な評価がされ、以下の計算式で算出された金額で評価されます。
自用地としての価額‐一時使用を目的とする借地権の価額

(3) 地上権が目的である宅地:地上権は、竹木や工作物を持っていて、他の人の土地を使用する権利のことをいいます。(建物の所有が目的である地上権の場合は借地権の範囲に入りますので、ここでの地上権では異なる扱いになります)
この場合の宅地の価額は以下の計算式で算出された金額で評価されます。
自用地としての価額‐自用地としての価額X相続税法第23条の規定による地上権割合

(4) 区分地上権が目的である宅地:地下トンネルを持っている等、土地の上下の一定の層だけが目的で設定した地上権のことで、土地の上下全てに効力をもつ地上権とは異なる扱いになります。
区分地上権が目的である宅地の価額は、以下の計算式で算出された金額で評価されます。
自用地としての価額‐自用地としての価額X区分地上権の割合
*区分地上権の割合は、その設定契約の内容に対する土地利用制限率に基礎して求めることになります。なお、地下鉄などのトンネルを目的として設定された区分地上権である場合は、その割合を3割にすることが可能です。

(5) 区分地上権を基準とする地役権が目的である宅地:この宅地にかかる地役権は、特別高圧架空電線の設置などが目的で、地価や空間に上下の範囲を決めて設定した物で、建造物の設置は制限されるもののことです。
この地役権が目的である承役地である宅地の価額は、以下の計算式で算出された金額で評価されます。

自用地としての価額‐自用地としての価額X区分地上権を基準とする地役権割合
*区分地上権を基準とする地役権割合は、その地役権の設定契約の内容に対する土地利用制限率を基礎として算出します。この時、区分地上権を基準とする地役権割合は、その承役地にかかわる制限の内容にそって、各割合にすることが可能です。
a.家屋の建築が不可能な場合:50%か、その区分地上権を基準とする地役権が借地権であるとして適用する借地権割合のどちらかの高い割合
b.家屋の用途、構造などの制限がある場合:30%

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